新入社員として都市圏で働くあなたにとって、福利厚生制度は知ってる人が得する重要なポイントです。
給与明細を見て「社会保険料って何？」「こんなに引かれるの！？」と驚いている人も多いのではないでしょうか。
今回は、新入社員にとって特に重要な「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」について、わかりやすく徹底解説します。
社会保険とは
社会保険とは、国や自治体が提供する保険制度の総称です。その中でも、重要なのは「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」の3つです。毎月給与から天引きされるため目にしたことある方も多いのではないでしょうか。
結論として、社会保険に加入することで、下記のような様々なメリットが得られます。
- 医療費の負担が軽減される
- 年金がもらえる
- 失業したときに、給付金を受け取ることができる
- 仕事中に事故や疾病に遭ったときに、給付金を受け取ることができる
- 要介護状態となったときに、介護サービス費の一部を受け取ることができる
では、具体的な内容は下記で解説していきます。
健康保険：医療費の強い味方
健康保険は、病気や怪我などによる医療費を補償する制度です。加入することで、診療費の一部を自己負担するだけで済み、経済的な負担を軽減することができます。また、予防接種や定期健康診断も健康保険でカバーされます。
＜具体的なメリット＞
・医療費の自己負担が3割で済む
・高額療養費制度による自己負担額の上限設定
・出産育児一時金（原則42万円）の支給
・傷病手当金による休業中の所得保障
＜保険料＞
健康保険には「健康保険組合」と「全国健康保険協会（協会けんぽ）」の2種類があり、健康保険組合は、厚生労働大臣の許可を受けて設立・運営しています。
協会けんぽに加入している場合は保険料は9.98%で、企業と折半するかたちで納付されるため、毎月給与と賞与から約5%天引きされます。
例えば月給30万円の場合、健康保険料は約30,000円。そのうち半分の約15,000円があなたの負担になります。
※保険料は協会けんぽも健康保険組合も標準報酬月額に応じて変動するため概算
厚生年金保険：老後の生活を支える柱
厚生年金保険は、将来の老齢や障害、遺族などに対する給付を保証する制度です。
厚生年金保険に加入することで、将来の年金を受け取る権利を得ることができます。また、万が一に備えて障害給付や遺族年金も受け取ることができます。
＜具体的なメリット＞
・65歳からの老齢年金受給
・障害年金や遺族年金のサポート
・国民年金（基礎年金）に上乗せされるため、より多くの年金額を受け取れる
＜保険料＞
保険料率は現在18.3％で、これも企業と折半するかたちで納付されるため、毎月給与と賞与から約9.15%が天引きされます。
例えば月給30万円の場合、厚生年金保険料は27,450円。そのうち半分の13,725円があなたの負担になります。
雇用保険：失業時のセーフティネット
雇用保険は、失業時や職業能力開発をサポートする制度です。雇用保険に加入することで、失業や労働災害などの場合に、一時的な所得補償や失業時の生活費を一定期間受け取ることができます。また、労働災害による補償や再就職支援も受けることができます。
＜主なメリット＞
・失業時の基本手当（失業保険）受給
・再就職支援や職業訓練の受講
・育児休業給付金や介護休業給付金の支給
＜保険料＞
保険料率は現在18.3％で、これも企業と折半するかたちで納付されるため、毎月給与と賞与から約9.15%が天引きされます。
一般の事業を営む事業所に雇用されている場合、毎月給与と賞与から0.3%が天引きされます。
例えば月給30万円の場合、厚生年金保険料として900円があなたの負担になります。
まとめ：社会保険で安心の社会人ライフを
社会保険制度は、給与明細から勝手に引かれているような印象を受けますが、実は私たち若手社員の強い味方です。病気やケガ、失業、そして老後の生活まで、様々なリスクから私たちを守ってくれます。給与からの控除を自分の未来への投資だと前向きに捉え、賢く活用しましょう。
【給与明細の天引き具体例】
月給30万円の場合
健康保険料：約15,000円
厚生年金保険料：約13,725円
雇用保険料：約900円
社会保険料控除（概算）：約29,625円
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【参考文献】
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定について」
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 令和6年度の保険料額」
- 全国健康保険協会「協会けんぽの保険料率」
- ハローワークインターネットサービス「雇用保険制度の概要」
